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飲食店の売上アップ|売上の分解で選ぶ施策アイデア、客単価の上げ方と閑散期対策

更新 (公開 2021年1月14日) / グルメサイト運用

売上を伸ばしたい。でも、新メニュー、値上げ、広告、SNS、割引と、思いつく手はどれも決め手に欠ける。売上に悩むオーナーや店長から、よく聞く声です。

売上アップのアイデアを並べた記事はたくさんあります。ただ、アイデアの良し悪しは店によって変わります。客数が減っている店に客単価の施策を打っても、売上は戻りません。大事なのは、売上を分解して、落ちている所を先に見つけることです。

この記事では、売上を「客数・客単価・来店頻度」に分けて打ち手を選ぶ手順を、架空の例を使って説明します。そのうえで、施策アイデアを3つに分けた一覧、客単価の上げ方、閑散期の対策、売上だけでなく利益を残すための見方をまとめました。

書いているのは、飲食店のWEB集客を支援している株式会社STABBLEです。これまでに700店舗以上の飲食店を支援してきました。当社は自社でも飲食店(モルゲン)を運営しています。支援先に毎月お出ししているレポートの考え方と、自店で回している仕組みも開示します。

この記事の結論

  • 売上は「客数×客単価」、客数は「新規+再来店」に分けて見ます。 どこが落ちているかで、効く施策はまったく違います
  • 外食全体の売上は、いま客単価で伸びています。 2025年の外食売上は前年比107.3%、そのうち客単価は104.3%、客数は102.9%でした(日本フードサービス協会)。自店の売上が伸びていても、値上げ分だけかもしれません
  • 同じエリア・同じ業態と比べて、市場の問題か自店の問題かを切り分けます。 落ちた理由は「どこで→なぜ→原因→いくらの損か」の順に金額まで落とします
  • 閑散期は「ニッパチ」ではなく、自店の12ヶ月の数字で決めます。 値引きの前に、何組増えれば元が取れるかを計算します

飲食店の売上は3つに分けて考える

飲食店の売上は、次の式で表せます。

売上 = 客数 × 客単価

さらに客数は、初めて来たお客様(新規)と、もう一度来てくれたお客様(再来店)に分けられます。再来店がどれだけあるかは、来店頻度の問題です。

売上の要素中身主な打ち手
客数(新規)初めて来たお客様の数グルメサイト、Googleマップ、広告、SNS、店頭
客単価お客様1人が使う金額メニューの段の組み方、追加の一品、ドリンク、価格の見直し
来店頻度(再来店)同じお客様がもう一度来る回数満足度を上げる、来店後の接点を持つ

「客数と客単価に分ける」だけでは、まだ打ち手は決まりません。この記事では、もう一段細かく分けて、どの施策から手を付けるかまで決める方法を書きます。

外食全体は「客単価」で売上が伸びている

まず、外食全体の流れを確認します。

日本フードサービス協会の外食産業市場動向調査によると、2025年(1〜12月)の外食全体の売上は前年比107.3%でした。内訳は、客数が102.9%、客単価が104.3%です。業態別では、居酒屋の売上が104.4%、客数101.9%、客単価102.4%でした(日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査 令和7年(2025年)年間結果報告」、2026年10月6日確認。協会会員社の全店データ、前年比は税抜比較)。

同じ報告書は、物価高の中で「消費者の節約志向」がさらに強まっていること、客数の頭打ち感が少しずつ出ていることも書いています。

ここから言えるのは、売上が前年を上回っていても、値上げ分を除くと客数は減っているかもしれないということです。自店の売上を見るときは、必ず客数と客単価に分けてください。

売上を分解して打ち手を選ぶ手順

当社が支援先と毎月の数字を見るときの手順です。

  1. 直近12ヶ月の数字を並べる: 売上、客数、客単価を月ごとに並べ、前年の同じ月と比べる。前月と比べると季節の動きと区別がつきません
  2. 客数と客単価のどちらが落ちたかを見る: 客単価が上がって客数が落ちているなら、値上げや構成の変化が客数を押し下げていないかを疑う
  3. 客数をさらに分ける: 来店人数=1組あたりの人数×来店組数。来店組数=各媒体の予約+予約なしの来店
  4. 同じエリア・同じ業態と比べる: 同じ動きをしていれば市場全体の問題、自店だけ落ちていれば自店の問題
  5. 金額にする: 「どこで→なぜ→何が原因か→金額にしていくらの損か」の順に書き出す
  6. 打ち手を1つ選び、翌月に同じ式で確かめる: 一度に複数の手を打つと、何が効いたか分かりません

架空の例で分解してみる

ある居酒屋の、前年の同じ月と今月の数字です(架空の例です)。

項目前年同月今月読み方
売上240万円226.8万円約5.5%減
客単価4,000円4,200円5%上がっている
来店人数600人540人10%減。ここが原因
1組あたりの人数3.0人3.0人変わらない
来店組数200組180組20組減
うちネット予約120組122組ほぼ変わらない
うち予約なしの来店80組58組22組減。ここを掘る

この店は客単価が上がっているので、売上だけを見ると「少し下がった」程度に見えます。分解すると、予約なしの来店が22組減ったことが原因だと分かります。

金額にすると、22組×3.0人×4,200円で、月に約27.7万円の取りこぼしです。この数字があると、「対策にいくらまでかけてよいか」も決められます。

この場合、グルメサイトの有料プランにお金を足しても効きません。ネット予約は減っていないからです。見るべきは、予約なしの来店の中身です。

予約なしの来店が減ったら、電話取得率を見る

予約なしの来店には、電話予約が紛れています。グルメサイトやGoogleマップで店を見つけ、電話で予約したお客様は、媒体の管理画面では予約として数えられません。

そのため当社では、予約なしの来店が減ったら電話取得率(出られた電話÷かかってきた電話の総数)を確かめます。忙しい時間帯に電話に出られていないだけで、集客が落ちたように見えることがあるからです。

ネット予約が落ちたときの切り分け

ネット予約が減っている場合は、媒体ごとに次のように切り分けます。

見えている変化考えられる原因次に見ること
店舗ページの閲覧数が減った露出が足りない検索順位、掲載の順位、広告の配信
閲覧数は変わらず、予約の転換率(ネット予約件数÷店舗トップの閲覧数)が下がったページの問題プランの内容、看板の写真、口コミへの返信
閲覧数は変わらないのに、転換率が半分以下になった異常ページの公開状態、予約の導線、計測の設定
前年比で数%の上下季節の要因慌てて手を打たず、翌月も見る

転換率は媒体ごとに定義が違うので、媒体どうしを横に並べて比べません。同じ媒体の前年同月と比べます。

もう1つの原則は、縮んでいる媒体にお金を足さず、伸びている媒体へ回すことです。グルメサイト・Googleマップ・広告など、手段ごとの特徴は飲食店の集客方法の記事で比べています。

「市場の問題」か「自店の問題」かを切り分ける

当社が支援先に毎月お出ししているレポートでは、同じエリア・同じ業態のお店の中央値と、自店の変化を並べています。平均ではなく中央値を使うのは、極端に伸びた店や落ちた店に引っぱられないためです。

  • エリア全体が同じように落ちている → 季節や街の人の流れの問題。無理に費用をかけず、落ち幅を小さくすることを考える
  • 自店だけが落ちている → 自店の問題。上の手順で原因を探す

そのうえで、課題を「どこで→なぜ→何が原因か→金額にしていくらの損か」の順に書き、最後に「来月やること」を決めます。悪いところを直す提案だけでなく、伸びている強みをさらに伸ばす施策も必ず入れます。

自店の数字で一緒に分解したい方は、売上・客数・媒体ごとの予約の数字をお持ちください。どこで取りこぼしているかを、一緒に確かめます。

自店の数字で相談する

売上アップの施策アイデア一覧(客数・客単価・来店頻度)

分解して落ちている所が分かったら、そこに効く施策を選びます。主な施策を3つに分けて並べます。

分ける先施策効く状況気をつけること
客数Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)の情報・写真を整える予約なしの来店、近くで店を探す人が減った店名にキーワードを足さない(Googleのガイドライン違反)
客数グルメサイトのプラン・看板写真・口コミ返信を見直す閲覧数はあるのに予約の転換率が落ちた費用対効果はその媒体のネット予約だけで測る
客数Google広告で「今探している人」に出す宴会・貸切を取りたい、新店成果は来店で測る。直近2〜3週間は計測待ち
客数電話に出られる体制をつくる予約なしの来店が減ったまず電話取得率を測る
客数(組人数)宴会・団体・個室のプランを用意する1組あたりの人数が減った広告やページで約束した内容(貸切人数など)と実際をそろえる
客単価プランを上・中・下の3段で組み直す客単価が同じエリアの同じ業態より低い同じ段の店と比べる
客単価追加の一品・ドリンク・デザートを声かけで勧める1人あたりの注文品数が少ない押し売りにしない。おすすめは1つに絞る
客単価価格を見直す(値上げ)原価が上がり、利益が残らない税込の総額で表示する。WEBと店頭の価格をそろえる
来店頻度来店客の声を集めて、低評価から直す新規は来るのに戻ってこない改善点から読む
来店頻度来店後の接点(LINE・Googleの投稿・SNS)を持つ不満はないが忘れられている送りすぎない
来店頻度口コミに返信する口コミが増えてきた見返りと引き換えに口コミを頼まない

客数の施策は、飲食店の集客方法の記事で手段ごとに詳しく書いています。来店頻度はリピート率の記事で詳しく扱っています。この記事では、次に客単価と閑散期を中心に書きます。

客数を増やすときは「期待を作る場所」を押さえる

リクルートのホットペッパーグルメ外食総研の調査(2024年4月、首都圏・関西圏・東海圏の20〜69歳、9,606人)では、初めて利用する店に来る前の期待を作った情報源は、グルメサイト・口コミサイトが26.4%、店構えや店先のメニューが22.2%、家族・友人・知人の口コミが14.7%でした。期待した内容は「味が良さそう」69.4%、「お店の雰囲気・空間・居心地が良さそう」50.2%、「特定のメニューにひかれた」46.1%です(飲食店への期待と満足度、リピート意向についての調査、2024年5月発表、2026年10月6日確認)。

半分近くの人が「特定のメニュー」にひかれて来ています。看板メニューをグルメサイト・Googleマップ・店頭の3か所で同じように見せることは、客数にも客単価にも効きます。

飲食店の客単価を上げる方法

客単価は、店側で決められる部分が多い要素です。ただし、上げ方を間違えると客数が落ち、売上は変わらないか、かえって下がります。

プランとメニューを「上・中・下の3段」で捉える

当社では、コースやプランを価格で上・中・下の3段に分けて捉え、同じ段の、同じエリア・同じ業態の店と比べます。

自店の上の段が周りの上の段より安いのか、そもそも上の段が無いのかで、打ち手は変わります。

  • 上の段が無い → 記念日・接待向けの上のプランを1つ足す
  • 中の段が周りより安く、中身は負けていない → 中身を変えずに価格を見直す余地がある
  • 下の段に予約が集中している → 中の段との差(料理の品数・飲み放題の時間など)が伝わっているかを見る

「3段なら真ん中が選ばれやすい」という話もよく見かけますが、店や客層によって違います。自店の予約がどの段に集まっているかを、月ごとに数えて確かめてください。

追加の一品・ドリンク・デザートを勧める

コースを変えなくても、1人あたりの注文を1品増やせれば客単価は上がります。

  • 料理を出すときに、その料理に合うドリンクを1つだけ勧める
  • ラストオーダーの前に、デザートや締めの一品を案内する
  • 大皿・名物料理を予約の段階で勧める

勧めるのは1つに絞ります。メニューを次々に勧められると、お客様は「売り込まれている」と感じ、満足度が下がります。

「満足したメニュー」から看板を決める

当社の店(モルゲン)では、来店したお客様のアンケートで「最も満足したメニュー」を自由記述で聞いています。

店が売りたいメニューと、お客様が満足したメニューは、ずれていることがあります。お客様が満足したと書いたメニューは、価格を見直しても選ばれ続けやすく、グルメサイトや店頭で看板として見せる候補になります。

値上げするときに確かめる3つのこと

原材料費が上がり、値上げを考える店も多いと思います。外食全体でも価格の改定は続いています。値上げの前に、次の3つを確かめてください。

1. 税込の総額で表示する

消費者に対してあらかじめ価格を表示するときは、消費税を含めた税込価格(総額)の表示が義務付けられています。店頭表示、チラシ、広告など、表示する媒体は問いません。「11,000円」「11,000円(税込)」「11,000円(税抜価格10,000円)」のように、税込の金額が分かる表示にします(国税庁 タックスアンサー No.6902「総額表示」の義務付け、2026年10月6日確認)。

2. WEBと店頭の価格をそろえる

グルメサイト、Googleビジネスプロフィール、自社サイト、店頭のメニューで価格が違うと、お客様は「思っていたより高い」と感じます。2024年の調査では、事前の期待ほどではなかった人の強いリピート意向は12.9%で、期待を超えて満足した人の37.5%を大きく下回りました(同じリクルートの2024年の調査)。値上げした日に、すべての場所の価格を書き換えてください。

なお、食べログのクーポンの期限は毎月末に更新されるため、広告や自社サイトに日付を書き写さないようにしています。古い日付が残ると、価格と同じように期待とのずれを生みます。

3. 値上げ後の口コミを「価格・コスパ」「量」で読む

値上げのあと数ヶ月は、口コミやアンケートの「価格・コスパ」「量」に関する声が増えていないかを見ます。増えていれば、価格に見合う中身になっていないサインです。

客単価を上げても客数を落とさないために

客単価が上がったのに客数が落ちたら、まず値上げや構成の変更が原因かを確かめます。その月の前年同月比で、客単価の伸びと客数の落ち幅を並べると、売上としてプラスかマイナスかが分かります。

リピートする店を選ぶときに重視する点は「料理がおいしい」69.6%、「コストパフォーマンスがよい」48.6%でした(リクルート ホットペッパーグルメ外食総研「飲食店リピート実態&リピート要因調査」、2019年2月調査、首都圏の20〜64歳2,106人、2026年10月6日確認)。客単価を上げるときは、味と、価格に見合う中身の両方を保つことが前提です。

来店頻度を上げる:1回目の満足が2回目を決める

同じ2019年の調査では、1週間の外食のうち77.3%が、前にも行った店のリピート利用でした。お客様の外食の大半は「知っている店」です。2回目に選ばれる店になれるかどうかが、来店頻度を決めます。

2024年の調査では、初めて利用した店で「期待を超えて満足」した人の37.5%が強いリピート意向を持ちました。期待相当以上の満足は87.0%で、もう当たり前の水準です。差がつくのは、期待を超えられるかどうかです。

来店頻度の測り方と上げ方は、飲食店のリピート率の記事で詳しく書いています。ここでは、当社の店の運用のうち、売上の見直しに直接つながる部分だけを書きます。

当社の店で聞いていること

モルゲンでは、来店したお客様にLINEでアンケート(外部のサービス)に答えていただいています。設問は、売上の3つの要素に次のようにつながります。

設問形式売上のどこに使うか
味、提供スピード、接客、清潔感5段階来店頻度:満足を下げている場面を見つける
また来たいか(再来店の意向)5段階来店頻度:実際の再来店を測れないお客様の兆し
店を知ったきっかけ、利用目的選択式客数:どの経路が効いているかを、媒体の管理画面とは別の角度で確かめる
最も満足したメニュー自由記述客単価:看板として見せるメニューを決める
気になった点・改善点、良かったスタッフ自由記述来店頻度:直す場所と、伸ばす強みを見つける

総合の評価が3.0以下の回答は、その日のうちに店へ共有します。個人情報は載せません。店長は週に1回、前の週の自由記述を改善点から読みます。満足した声から読むと、安心して手が止まるからです。

口コミを12のテーマで読み、直す場所を決める

口コミやアンケートの自由記述は、そのまま読むと「良い」「悪い」の印象で終わりがちです。当社では、口コミを次の12のテーマに分けて読んでいます。テーマごとに、主に関わる売上の要素も添えます。

テーマ主に関わる売上の要素
料理・味来店頻度、客数(口コミで広がる)
接客来店頻度
価格・コスパ客単価
雰囲気客数
清潔さ来店頻度
待ち時間・予約客数(取りこぼし)
量客単価
メニューの豊富さ客単価
立地客数
総合満足・リピート来店頻度
ドリンク客単価
利用シーン・個室客数(1組あたりの人数)

改善が必要なテーマが12のうち半分を超えたら、個別の施策より先に、料理と接客の品質そのものを見直す段階だと考えます。集客や値上げの施策を打っても、来たお客様が戻らないからです。

口コミとの付き合い方は、食べログの口コミの記事も参考にしてください。

飲食店の閑散期の対策

閑散期は「ニッパチ」ではなく、自店の12ヶ月で決める

飲食店では、2月と8月は売上が落ちやすい「ニッパチ」と言われます。梅雨の時期や、年末年始・大型連休の直後を挙げる記事もあります。

ただ、いつが閑散期かは、立地と業態でまったく違います。オフィス街の居酒屋と、住宅地のファミリー向けの店では、落ちる月が違います。

まず、自店の直近12ヶ月(できれば2年分)の売上・客数・客単価を月ごとに並べ、毎年落ちている月を確かめます。そのうえで、同じエリア・同じ業態の店も同じ月に落ちているかを見ます。

  • エリア全体が落ちる月 → 季節の要因。落ち幅を小さくすることと、繁忙期の準備に使うことを考える
  • 自店だけが落ちる月 → 前の年に何があったかを振り返る。季節ではなく、自店の問題の可能性がある

閑散期にやること

閑散期の対策も、売上の3つの要素に分けて考えます。

分ける先閑散期にやること
客数季節の利用シーン(歓送迎会、帰省、暑気払い、忘年会の早期予約など)に合わせたプランを、閑散期が来る前にグルメサイト・Googleマップに出しておく
客数落ちる月の前に、Googleビジネスプロフィールの写真・営業時間・メニューを最新にする。週1回の投稿で季節メニューを知らせる
客数Google広告を使う場合は、落ちる月の前から配信し、来店の計測が確定するまで2〜3週間は判断を待つ
客単価季節の食材を使った限定メニューで、追加の一品を勧めるきっかけをつくる
来店頻度繁忙期に来たお客様に、LINEなどで次の来店につながる案内を届ける
準備アンケートと口コミの改善点をまとめて直す。メニュー・写真・プランを見直し、次の繁忙期に備える

忙しい時期にはできない「直す作業」を閑散期に回すと、繁忙期の取りこぼしが減ります。閑散期の売上だけでなく、1年の売上で考えてください。

値引きの前に、何組増えれば元が取れるかを計算する

閑散期に割引を考える店は多いと思います。値引きは客単価を下げるので、その分だけ客数が増えないと売上も利益も減ります。

架空の例で計算します。客単価4,000円、原価率30%の店が10%引きにすると、次のようになります(人件費などは除いて単純化しています)。

項目値引き前10%引き
客単価4,000円3,600円
原価1,200円1,200円
1人あたりの粗利2,800円2,400円

同じ粗利を残すには、お客様が約17%(2,800÷2,400)多く来る必要があります。いつもの月に100人来る店なら、約117人です。

この計算をしてから、値引きにするか、限定メニューや利用シーンのプランのように客単価を下げない手にするかを決めます。

なお、割引や特典と引き換えに口コミを頼むことは、Googleのポリシーで禁止されています(Googleビジネスプロフィール ヘルプ、2026年10月6日確認)。閑散期の集客策としても使わないでください。

売上だけでなく、利益を残す

売上が上がっても、販促費や原価がそれ以上に増えれば利益は残りません。当社では、販促の費用対効果を次のように見ています。

媒体の費用対効果は「その媒体のネット予約」だけで測る

媒体の費用対効果 = その媒体のネット予約組数 × 平均の組人数 × 客単価 ÷ その媒体の販促費

分子には、その媒体のネット予約だけを入れます。電話予約や予約なしの来店まで混ぜると、効果が大きく出すぎて、効いていない媒体にお金を払い続けることになります。販促費が小さい媒体は数字が振れやすいので、目安として見ます。

広告は「来店1組あたりの費用」を1組あたりの利益と比べる

Google広告の成果は、クリック数ではなく実際の来店で測ります。来店1組あたりにかかった広告費が、1組あたりの利益を下回っていれば続ける価値があります。悪化したときは、クリック単価が上がったのか、来店につながる割合が下がったのかに分けて原因を探します。

詳しくは飲食店のGoogle広告の記事で書いています。

よくある質問

飲食店の売上アップで、最初にやることは何ですか?

施策を選ぶ前に、直近12ヶ月の売上を客数と客単価に分け、前年の同じ月と比べることです。客数が落ちていれば、さらに1組あたりの人数・来店組数・予約の経路に分けます。落ちている所が分かれば、効く施策は絞れます。

客単価を上げると、客数は減りますか?

減ることもあります。値上げや構成の変更をしたら、翌月以降の前年同月比で、客単価の伸びと客数の落ち幅を並べて確かめてください。あわせて口コミやアンケートの「価格・コスパ」「量」の声が増えていないかを見ます。価格は税込の総額で表示し、WEBと店頭でそろえます。

飲食店の閑散期はいつですか?

2月と8月(ニッパチ)がよく挙げられますが、立地と業態で違います。自店の直近12ヶ月以上の売上を月ごとに並べ、毎年落ちている月を確かめてください。同じエリア・同じ業態の店も同じ月に落ちていれば季節の要因、自店だけなら自店の問題の可能性があります。

売上が上がったのに利益が残らないのはなぜですか?

販促費や原価が売上以上に増えている可能性があります。媒体ごとに、その媒体のネット予約から生まれた売上を販促費で割って比べてください。縮んでいる媒体にお金を足さず、伸びている媒体へ回すのが基本です。

少人数で回している店でもできる売上アップのアイデアはありますか?

お金をかけずにできるのは、Googleビジネスプロフィールの情報と写真を整えること、電話に出られる時間帯を見直すこと、料理に合うドリンクを1つだけ勧めることです。どれも、売上を分解して落ちている所に当てはまるものから始めてください。

自店の売上を、数字で一緒に見直したい方へ

STABBLEは、Googleビジネスプロフィール、Google広告、グルメサイト、SNSを使って、飲食店のお客様を増やすことを担うコンサルティング会社です。支援先には毎月、同じエリア・同じ業態と比べたレポートをお出しし、月に一度の改善会議で次の打ち手を一緒に決めています。自社でも飲食店を運営し、その運営で使っている仕組みを提案の材料にしています。

まずは考え方を知りたい方は、資料「ネットで集客!飲食店オーナーが知るべき“勝ち方”」をご覧ください。自店の売上がどこで落ちているかを一緒に確かめたい方は、無料でご相談いただけます。

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