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飲食店コンサルの選び方|依頼前のチェックリストと、無料の公的窓口を含む相談先の比べ方

2026年10月6日 / 飲食店の経営Q&A

売上をもう一段伸ばしたい。開業を控えていて、何から準備すればよいか分からない。そんなとき、飲食店の経営をコンサルに相談しようと考える方は多いはずです。

ところが「飲食店 コンサル おすすめ」と調べると、出てくるのは「おすすめ◯社」の一覧がほとんどです。会社の名前は分かっても、自分の店の課題にどこが合うのか、どう見分ければよいのかは分かりません。

この記事では、飲食店コンサルを選ぶための考え方をまとめました。最初に、無料の公的な窓口を含めて「誰に相談するか」を比べます。次に、得意分野ごとのコンサルの種類、依頼の前に聞くべき質問のチェックリスト、比べる手順、よくある失敗を順に説明します。費用の相場と見積りの見方は飲食店コンサルの費用相場で詳しく扱っているので、こちらでは「選び方」に絞ります。

書いているのは、飲食店のWEB集客を支援している株式会社STABBLEです。これまでに700店舗以上の飲食店を支援し、Google広告は通算1億円以上を運用してきました。当社は自社でも飲食店(モルゲン)を運営しています。当社も選ばれる側の1社なので、チェックリストは当社にもそのまま当てはめられる形で書きました。

この記事の結論

  • 最初に「誰に相談するか」を決めます。 課題の整理なら、よろず支援拠点や商工会議所に無料で相談できます。実際に手を動かしてほしいなら、民間のコンサルが候補になります
  • コンサルは「得意分野」で選びます。 開業、経営全般、集客、メニュー、人材、資金では、頼む相手が違います。いちばん困っていることに強い相手を選んでください
  • 比べるときは、同じ質問を全社にします。 誰が担当し、誰が作業するか。毎月の報告に何が載るか。成果を何で測るか。答えの具体さで差が見えます
  • 失敗の多くは、依頼する前の準備不足から起きます。 課題を1つに絞り、成果の物差しを決めてから相談してください

まず「誰に相談するか」を決める

飲食店の経営の相談先は、民間のコンサル会社だけではありません。国や地域の公的な窓口にも、無料で相談できます。相談先によって、頼めることと頼めないことがはっきり違います。

相談先向いている相談費用気をつけたいこと
よろず支援拠点何が問題なのかを整理したい。どこに頼むべきか相談したい何度でも無料助言が中心。日々の作業を代わりにしてもらう場ではない
商工会議所の経営相談創業、資金繰り、販路、事業計画など経営の幅広い相談原則無料相談できるのは、その商工会議所の地域で事業をしている人、または創業予定の人
日本政策金融公庫の創業相談開業資金の融資、創業計画書の書き方―融資と創業計画に関する相談の窓口。集客や店の運営の改善を頼む先ではない
中小企業診断士経営の診断と助言、事業計画、公的な支援策の使い方依頼の形による資格は経営全般の知識を示すもの。飲食店の現場や集客の経験は人によって違う
民間の飲食店コンサル実際に手を動かして、決まった課題を継続して改善したい有料(費用相場)得意分野が会社ごとに大きく違う。この記事のチェックリストで確かめる

無料で使える公的な窓口

よろず支援拠点は、国が設置した無料の経営相談所です。中小企業基盤整備機構が運営し、47都道府県に置かれています。中小企業・小規模事業者と創業予定の人が対象で、何度でも無料で相談できます(よろず支援拠点、2026年10月6日確認)。神奈川など、お店のある都道府県の拠点に相談できます。

商工会議所では、経営指導員が小規模事業者の経営の相談に乗り、必要に応じて中小企業診断士・税理士・社会保険労務士などの専門家とつなぎます。法人・個人を問わず原則無料で、対象の地域で事業をしているか、創業を予定している人が使えます。全国に516か所あります(日本商工会議所「経営相談」、2026年10月6日確認)。

日本政策金融公庫は、全国152支店に「創業サポートデスク」を置き、創業計画書の立て方や融資の申し込みの流れ、融資制度について相談を受けています(日本政策金融公庫「創業サポートデスク」、2026年10月6日確認)。東京と大阪では、土曜日などの休日にも予約して相談できます(日本政策金融公庫「来店・オンライン相談」、2026年10月6日確認)。開業の資金を借りる予定がある方は、早めに相談しておくと計画を立てやすくなります。

中小企業診断士とは

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。中小企業支援法に基づいて経済産業大臣が登録する制度で、試験は国家資格試験として行われます(中小企業庁「中小企業診断士とは」、中小企業庁「中小企業診断士 第一次試験合格者の皆さまへ」、いずれも2026年10月6日確認)。

経営全般を体系立てて見られるのが強みです。一方で、資格は飲食店の現場や集客の経験を示すものではありません。診断士に頼む場合も、飲食店の支援経験と得意分野は別に確かめてください。

民間のコンサルを検討するのはどんなとき

公的な窓口は無料で、何度でも相談できます。まず課題を整理する場として、とても使いやすい場所です。

一方、次のような場合は、民間のコンサルが候補になります。

  • 実際の作業まで任せたい: グルメサイトのページ編集、写真、広告の運用など、手を動かす人が店にいない
  • 毎月、数字を見て直し続けたい: 1回の助言ではなく、結果を見て次の手を打つことを続けたい
  • 特定の分野の深い知識がほしい: Google広告やGoogleマップなど、仕組みが頻繁に変わる分野を任せたい

先に公的な窓口で課題を整理してから民間のコンサルに相談すると、依頼の中身がはっきりし、比べやすくなります。

得意分野で選ぶ:飲食店コンサルの種類

「飲食店コンサル」とひとまとめに呼ばれていても、得意なことは会社や人によって大きく違います。比較サイトでは「総合型」と「特化型」に分ける説明が多いですが、選ぶときは「自分の店のいちばんの課題に強いか」で見るほうが確かです。

種類主に頼めること合うお店の状況確かめたいこと
開業支援物件選び、コンセプト、事業計画、内装・厨房の手配、開業までの段取りこれから開業する。開業のノウハウが無い開業した後の集客まで見てくれるか。業者の紹介に手数料が乗っていないか
経営全般・成長戦略数字の管理、多店舗展開、組織づくり、中長期の計画2店舗目以降を考えている。経営の仕組みを整えたい計画を立てた後、実行と見直しまで付き合ってくれるか
集客・販促(WEB)グルメサイト、Googleマップ、Google広告、SNS、自社サイト料理と接客には自信があるが、お客様が来ない予約や来店の数字で成果を報告してくれるか。実作業を誰がするか
メニュー・商品開発メニュー構成、原価計算、新商品の開発客単価や原価率に課題がある試作と現場への落とし込みまで含むか
人材・オペレーションスタッフ教育、マニュアル、シフト、提供の流れ人が定着しない。提供が遅い。店ごとに質がばらつく現場に入って指導するか、資料を渡すだけか
財務・資金資金繰り、融資、補助金、経営改善計画借入の返済が重い。資金調達が必要金融機関とのやりとりまで支援できるか。認定支援機関か

課題が複数ある場合は、売上に一番大きく効いているものから手を付けます。たとえば「来店数が足りない」なら集客、「来ているのに利益が残らない」なら原価や人件費が先です。売上をどう分解して課題を見つけるかは飲食店の集客方法で解説しています。

「伴走型」か「助言型」か

もう1つの分け方が、支援の進め方です。

  • 助言型: 分析して打ち手を提案する。実行するのはお店。費用は抑えやすいが、実行する人と時間が店に必要
  • 伴走型: 打ち手を一緒に実行し、毎月の結果を見て直し続ける。実作業の一部をコンサル側が担うことも多い

「伴走支援」をうたう会社は多いですが、中身は会社ごとに違います。月に何回会うのか、普段の連絡はどうするのか、どの作業まで手を動かすのかを、具体的に聞いてください。言葉ではなく、次のチェックリストの答えで見分けます。

依頼する前のチェックリスト:12の質問

候補の会社には、同じ質問をしてください。答えが具体的かどうか、書面や見本で示せるかどうかで、差がはっきり見えます。当社もこの質問に答えられるようにしています。

得意分野と実績

  • 「飲食店の支援は、何店舗くらいの経験がありますか。どの業態が多いですか」 数字に根拠があるか。自分の店と近い業態・規模の経験があるか
  • 「私の店の課題に近い事例を教えてください」 何をして、何の数字がどう変わったかまで話せるか。公開している事例やお客様の声があるか
  • 「飲食店の現場を知っていますか」 自分で店を運営した経験、または現場に入って支援した経験があるか
  • 「得意ではない分野はどこですか」 何でもできると答える会社より、専門外をはっきり言い、別の相談先を示せる会社のほうが信頼できます

体制と進め方

  • 「打ち合わせに来る人と、実際に作業する人は誰ですか」 提案した人と作業する人が違うのはよくあること。役割の分け方と、引き継ぎの方法を聞く
  • 「月に何回会いますか。普段の連絡は何で取れますか」 訪問かオンラインか。電話・LINE・メールのどれで、どれくらいの早さで返事が来るか
  • 「最初に店を見に来てもらえますか」 店の立地、外観、客席、厨房の動きを見ずに出す提案は、どうしても一般論になります

報告と数字

  • 「毎月の報告書の見本を見せてください」 やったことの一覧だけでなく、結果の理由と来月の打ち手が書かれているか
  • 「成果は何で測りますか」 売上、予約数、来店数、問い合わせ数のどれか。広告のクリック数や表示回数だけで「成果」と言っていないか
  • 「最初に、どんな数字を見せればよいですか」 売上・客数・客単価の推移、媒体ごとの予約数など、具体的に求めてくる会社は、数字で考える会社です

契約とアカウント

  • 「どこまでが料金に含まれ、何が別料金ですか」 対象外の作業が書面で示されているか。見積りの見方は費用相場の記事で詳しく説明しています
  • 「やめたとき、アカウントやデータはどうなりますか」 Googleビジネスプロフィールや広告のアカウント、写真、レポートが、契約を終えた後もお店の手元に残るか

このチェックリストで、当社を確かめたい方は、どの質問からでもお聞きください。報告書の見本や、担当と作業の分け方も、ご相談の場でお見せします。

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参考:当社がこの質問にどう答えるか

チェックリストの答えが「良い答え」かどうかを判断するために、当社の答えを例として載せます。当社が正解というわけではありません。他社の答えと並べて比べる材料にしてください。

依頼の前に、当社が確認すること

最初の相談では、お店の数字を一緒に分解します。売上は「客単価×来店人数」、来店人数は「組人数×来店組数」、来店組数は「各媒体の予約+予約なしの来店」に分けられます。どこが落ちているかで、打つ手が変わるからです。

  • 媒体ごとの予約数と販促費: その媒体のネット予約から来た売上を販促費で割り、費用対効果を出します。縮んでいる媒体にお金を足すより、伸びている媒体に回すほうが効くことが多いからです
  • 予約転換率: ネット予約の件数を、店のページの閲覧数で割ったもの。閲覧数が落ちていれば露出の不足、転換率が落ちていればページの中身(プラン・写真・口コミへの返信)の問題と切り分けます。媒体ごとに定義が違うので、媒体どうしは横に並べず、前の年の同じ月と比べます
  • 予約なしの来店と電話: 予約なしの来店が減っていたら、出られた電話の割合を確かめます
  • お店の様子: 最初は実際にお店へ伺い、立地や店構え、客席の雰囲気をつかみます

当社の中心はWEBでの集客ですが、自社店舗を計4店舗開業・運営してきた経験から、メニュー開発、内装、資金調達、労務などの開業・運営の相談にも対応できます。課題が複数ある場合は、売上に一番大きく効いているものから一緒に優先順位を付けます。

毎月の報告の中身

当社の月次レポートは、①サマリー、②直近12ヶ月の推移、③市場・競合、④課題と打ち手、の4章でできています。章立ての詳しい中身は費用相場の記事に載せています。

選ぶときに見てほしいのは、課題の書き方です。当社は課題を「どこで→なぜ→何が原因か→金額にしていくらの損か」の順で書きます。たとえば客数が落ちたとき、同じエリア・同じ業態の中央値と自店の変化を並べ、市場全体の落ち込みなのか、自店の問題なのかを切り分けます。市場全体が落ちているなら、打つべき手が変わるからです。そのうえで、最後に「強みを伸ばす施策」と「来月のアクション」を書きます。

Google広告を任せていただく場合は、成果を実際の来店で測り、来店1組あたりの費用を1組あたりの利益と比べて報告します。クリック数だけを成果としては扱いません。考え方は飲食店のGoogle広告で解説しています。

担当者と実作業者の体制

  • 戦略と提案: 営業チームの担当者が受け持ち、毎月の改善会議(オンライン)でオーナーと結果を振り返ります
  • 実作業: ページの編集・写真・動画は、社内のクリエイティブチームが仕上げます
  • 普段の連絡: LINE や電話でやりとりします
  • 広告の変更: 広告文などの変更は、担当者が確認してから反映します。仕組みで候補を出すことはあっても、決めるのは人です

当社は自社でも飲食店(モルゲン)を運営しており、その運営データを提案の材料にしています。どこまでを当社が担当するかは契約のプランで決まり、料金はサービス案内、Google広告運用、MEO×インバウンド対策の各ページに載せています。

相談先を比べて、依頼するまでの手順

見積りの取り方や契約の流れは費用相場の記事にまとめています。ここでは「どこに頼むか」を決めるまでの手順を説明します。

  1. いちばん解決したい課題を1つ決める: 「平日の来店数」「新規のお客様」「利益率」など。課題が決まらなければ、比べる物差しも決まりません
  2. 迷ったら、公的な窓口で整理する: よろず支援拠点や商工会議所に無料で相談し、課題と相談先の見当をつけます
  3. 課題に合う種類のコンサルを2〜3社に絞る: 得意分野で絞ります。比較サイトの一覧は候補探しには便利ですが、並び順は選ぶ理由になりません
  4. 同じ資料を渡し、同じ質問をする: 売上の推移と困っていることを同じ形で伝え、この記事のチェックリストで聞きます
  5. 提案の中身で比べる: 課題の見立てが自分の実感と合っているか。打ち手と成果の物差しがはっきりしているか
  6. 評価する時期を決めて始める: 何ヶ月後に、何の数字で続けるかどうかを判断するかを、最初に決めておきます

近くの会社を選ぶべきか

神奈川など首都圏のお店であれば、選べる会社は多くあります。打ち合わせをオンラインで行う会社もあるので、距離だけで候補を外す必要はありません。

それでも、最初に店を見てもらえるかどうかは確かめてください。立地や店構え、客席の様子は、数字だけでは分かりません。普段の打ち合わせはオンラインでも、最初の訪問があるかで提案の具体さが変わります。

よくある失敗

失敗起きること防ぐには
課題を決めずに「全部見てほしい」と頼む提案が広く浅くなり、何が効いたのか分からない解決したい課題を1つに絞ってから相談する
「おすすめ◯選」の並び順や知名度だけで選ぶ自分の店の課題と、相手の得意分野が合わない得意分野と、近い業態の事例で選ぶ
助言だけの契約で、実行する人が店にいない提案書は届くが、何も変わらない誰が手を動かすのかを契約の前に決める
提案した人と作業する人が違うことを知らない話した内容が作業に反映されない担当と作業者、引き継ぎの方法を聞いておく
成果の物差しを決めない「表示回数が増えました」で終わり、売上につながったか分からない予約数や来店数など、売上に近い数字で測ると決める
アカウントを相手の名義で作らせる契約を終えたとき、ページや広告のデータが手元に残らないアカウントはお店の名義で持ち、権限を渡す形にする
評価の時期を決めずに続けるやめどきも、続ける理由も分からなくなる何ヶ月後に、何の数字で判断するかを最初に決める

よくある質問

無料の公的窓口と民間のコンサルは、どちらに先に相談すべきですか?

課題がはっきりしていなければ、無料の公的窓口から始めるのがおすすめです。よろず支援拠点や商工会議所で課題を整理すると、民間のコンサルに何を頼むべきかが見えてきます。実際の作業まで任せたい課題がすでに決まっているなら、民間のコンサルに直接相談しても構いません。

中小企業診断士に頼めば安心ですか?

中小企業診断士は、経営の診断と助言について経済産業大臣が登録する資格で、経営全般を体系立てて見られる専門家です。ただし、資格は飲食店の現場や集客の経験を示すものではありません。診断士に頼む場合も、飲食店の支援経験と得意分野をこの記事のチェックリストで確かめてください。

開業前にコンサルに頼むべきですか?

開業の準備で何から手を付けてよいか分からない場合は、開業支援を得意とする相手に相談する価値があります。資金の借入を考えているなら、日本政策金融公庫の創業相談で創業計画書の相談もできます。開業支援を頼むときは、開業した後の集客まで見てくれるかを確かめておくと安心です。

1店舗だけの個人店でも頼めますか?

頼めます。1店舗から受けている会社は多く、当社のGoogleマップ対策(MEO)も1店舗から契約できます。費用を抑えたい場合は、集客だけ、Googleマップ対策だけなど、分野を絞って頼む方法もあります。

費用はどれくらいかかりますか?

契約の形と、頼む範囲によって大きく変わります。各社が公開している相場と、見積りで確かめる項目は飲食店コンサルの費用相場にまとめています。

「そもそもコンサルに頼むべきか」「頼むならどの分野か」の段階からご相談ください。お店の数字を一緒に分解し、集客だけでなく、メニュー・内装・資金・労務を含めて、どこから手を付けるかを整理します。ご相談は無料です。

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