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【オリジナルクラフトビール】なぜ「既製品」ではなく「自分たちの味」を創るのか

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この記事の結論

  • 自社の料理にドンピシャで合うクラフトビールが無かったので、自分たちで造ることにした。「利益度外視でおいしいものを」という前提から始まっている
  • 組んだのは福岡のIB BREWING。ビールの実力に加え、限界集落に雇用を作る取り組みへの共感が決め手だった
  • 第1弾は味のテーマを伝えて完成を待つだけだったが、第2弾は醸造の途中に立ち会って、その場で香りを調整した。段取りが変わったことが今回の一番の中身

「合うビールが無いなら、造る」

(動画 0:47 から)

案内するのは、STABBLE飲食事業部マネージャーの杉本です。

もともと自社でクラフトビールは扱っていました。ただ、

自分たちの料理にドンピシャでハマる味わいのクラフトビールがなくて

そこで出てきたのが、**「ないなら自分たちで作ってしまおう」**という結論でした。

利益を度外視してでもおいしいものを作りたい。料理に合わせて作りたい。仕入れではなく製造から入るという判断は、この動機から出ています。

飲食店にとってこれは決して当たり前の選択ではありません。既製品を仕入れれば在庫リスクも開発コストも小さく済みます。それでも造る側に回ったのはなぜか——というのがこの動画の主題です。

相手を選んだ理由は、腕前だけではなかった

(動画 1:14 から)

組んだのはIB BREWINGです。

選んだ理由として最初に挙がるのは、意外にも味や技術ではありません。

  • 広島で限界集落に雇用を作るといった取り組みをしている
  • ビール造りの腕前も、世界的な賞を獲るレベル

そういうマインド的なところにもすごく共感しまして、ぜひ一緒に仕事させてもらいたいと思ってお声掛けさせていただきました

造り手の考え方に共感できるかどうかを、取引の条件として最初に置いている。ここは飲食店の仕入れ先選びとしても示唆があります。

テーマは「和食に合うビール」

(動画 1:37 から)

第2弾のテーマは明確です。和食に合うビール

構成は、

  • ライスエール(お米をベースにしたエール)
  • そこに山椒を加える

第1弾と方向性は同じで、第2弾はそれをさらにブラッシュアップして、より細かく詰めるという位置づけです。

変えたのは「立ち会うこと」

(動画 2:00 から)

今回いちばん変わったのは、味そのものではなく進め方でした。

前回は味のテーマを伝えて、お作りしてもらって、完成まで僕たちは待つという状態だったんですけども

第2弾では、途中でチェックを入れることにしました。

完成イメージの精度を、造り手と発注側でその場ですり合わせる。そのために東京から福岡まで足を運んでいます。

「発注して待つ」から「一緒に造る」へ。この一歩の違いが、この回の全部と言ってもいい部分です。

山椒を、二段階で入れる

(動画 2:51 から)

醸造の現場では、具体的な段取りが詰められていきます。

工程は温度と時間がきっちり決められていて、その通りに進みます。

山椒を加えるタイミングは二段階に設計されました。

  1. 煮沸の終わり —— ここで150リットルのスケールに対して50gを投入
  2. ガスを充填する直前(仕上がりの直前) —— 一番最初に香る、表面の香りをここでつける

同じ素材でも、入れる場所が違えば残る香りが変わる。どの香りをどこで立たせるかを分けて設計しているわけです。

なお今回はミニマムサイズ5リットルでのテスト醸造の段階に立ち会っています。

造り手と一緒にタンクを囲む

(動画 6:22 から)

杉本が「一番面白かった」と話しているのが、この場面です。

醸造所の方々と僕たちがタンクを囲んで、現場で「もうちょっと香りがいいね」と言いながら、リアルタイムで目の前で山椒を足していく

その場で香りが変わっていくのが分かる。そのまま寝かせて完成を待つ、というところまですり合わせができた。

実際それが匂いの変化として現れてきて……きっといいものができると思います

自分たちの意見をリアルタイムで取り入れてもらえる流れができたことが、第2弾の成果でした。

学びは、ビールの外にもあった

(動画 5:19 から)

醸造工程を一から横で見たことで、別の学びもありました。

  • タンクやホップ、素材によって味がどう変わるか
  • IB BREWINGに入ってくる素材の状況
  • 業界内で、そうした材料がどう取り扱われているか

そして流通の話へ。

世界的な情勢で物価が変わって、そこはサプライチェーンに大きく影響されている

日本だけの話ではない、ということを改めて実感した、と話しています。仕入れる立場としても、造る立場としても効いてくる視点です。

経営者としての視野

(動画 7:00 から)

待ち時間に工場内も見学しています。

新旧さまざまな機材を見て、ブルワリーを立ち上げるのに何が必要で、どれくらいの金額感になるのかまで聞いています。

IB BREWINGは世界に自社の工場とレストランを持っています。外に出せない話も含めて、海外での出店条件についても話を聞くことができました。

いまは国内での店舗展開が中心ですが、その先を視野に入れられる——そういう視座と視野を広げてもらえた研修になった、とまとめています。

編集チームが受け取ったもの

(動画 8:57 から)

最後に、STABBLE編集チームの石橋がコメントを寄せています。

IB BREWINGはカンボジアにも拠点を置いています。現地の人が持つ、生きることへの圧倒的なガッツや情熱についての話を聞き、深く共感したといいます。

日本の食の素晴らしさを発信することはもちろんですが、海外の熱量に触れながら挑戦を続けるIB BREWINGさんのように、生産者の方が現地で培った生のエネルギーも一緒に、映像を通してお届けしていきたい

完成をお楽しみに

第2弾のクラフトビールは、この収録の時点で熟成に入っています。

数週間後の完成を待つ、妥協なきビール造りの第一歩を記録した回でした。