運営中の飲食店の利益が上がらない、客数が伸びないなど、経営に悩んだ時に思い浮かぶのが飲食店コンサルの導入。
しかし、本当に導入する必要があるのか分からず、困っているオーナーも多いのではないでしょうか。
この記事では、
飲食店コンサルが本当に必要なのか、その仕事内容や料金相場について業界の内情に詳しい“中の人”が赤裸々に解説します。
現在コンサルの導入を迷っている方、「そもそもコンサルって何をするの?」という方も必見の内容です。
■まずは知りたい!飲食店コンサルの料金相場
飲食店コンサルの料金相場は、
顧問契約なら月に5万〜30万円程度、
開業サポートや、短期間での経営サポートなど
プロジェクト契約などは100万〜200万円程度が一般的です。
ただ、店舗が所在する地域や依頼内容、契約期間などによって異なり、
一概にいくらということはできません。
そのため、コンサル料金で失敗しないためには、なるべく多くの会社を見比べ、
納得のいく価格を見つけることです。
価格の安さだけで飛びつくと、サポートが手薄だった、コンサルタントの能力不足だったなど、
安物買いの銭失いになることも。
相場を知らないと極端に高額な料金設定のコンサルにだまされる危険性もあるので、
金額の下調べは重要です。
料金 | 補足 |
顧問契約月5万〜30万円程度 | 主要駅周辺の店舗は料金が上がる傾向 |
プロジェクト契約100万〜200万円程度 | プロジェクトの規模が大きく期間が長くなるほど料金が上がる傾向 |
■ 飲食店コンサルは女房役!必要なタイミングを見極めよう
飲食店コンサルタントは、外食ビジネスの経営に精通したプロフェッショナルです。
売上や集客数を伸ばすためのマーケティング戦略の立案、メニュー改善、スタッフ教育など多岐にわたるサポートを提供してくれ、
まさに経営の悩みに寄り添うパートナー、女房役といっても過言ではないでしょう。
現在、飲食店の集客も順調で、経営にも問題がないという場合コンサルの利用は必須ではありません。
しかし、どんな飲食店にも経営の波があり、
その波をうまく乗り越えるためにコンサルは有効です。
飲食店コンサルが効果的に働くタイミングを3つご紹介しますので、
自店舗に必要かどうかの判断材料にしてください。
1.広告効果が出ていない・実感できない
飲食店は、お客様に来店してもらわないことには売上が伸びません。
そのため、チラシのポスティングやWEB広告の出稿など、さまざまな方法で宣伝を行っているでしょう。
しかし、いくらコストをかけて宣伝をしても、思ったような効果が得られないケースも少なくありません。コストパフォーマンスに疑問を抱きつつも、広告関連の知見がなく、改善できずにそのまま走っているというオーナーが多いのも事実。
このような場合、飲食店コンサルの出番です。
飲食店コンサルは、販売促進や集客面でも豊富なノウハウを持っています。
現在出している広告や集客状況の分析を行って改善点を提案してくれるため、より効果的な広告を出せるようになるでしょう。
コンサル会社によっては、新たな広告の運用や管理までトータルサポートしてくれるところもあり、
自社の人材が飲食店本来の業務に集中できる点も魅力です。
2.売上が低迷しておりなかなか改善できない
店舗経営がうまくいかない原因を明確に把握できなかったり、
把握していても効果的な改善策を打ち出せなかったりするときも、飲食店コンサルの利用を検討しましょう。
売上は、順調な経営に欠かせない重要なポイント。それが低迷している状態を放置すれば、最悪の場合倒産に追い込まれることだって考えられます。
自社で分析しても売上低迷を改善できない場合、それは自社の人材や知識、経験といったリソースでは現状打破が難しい局面に来ているのでしょう。
このような場合は、外部リソースであるコンサル会社に依頼し、新鮮な視点で問題点を見つけてもらうことをおすすめします。
表になかなか出ない、
他店舗の成功や失敗事例を元に、事業戦略の見直しなどが行え、経営者へ新しい可能性を提案してくれますよ。
3.新規出店など新しいことを始めようとしている
新規店舗出店やオンラインシステムの導入など、
これまで経験していない新しいことを始めるとき、まったく知識や経験がない状態で取りかかると失敗するリスクが高まります。
どれほど勉強し念入りに準備したとしても、ノウハウがなければ予想外の事態が起きたとき、スムーズに対応できないでしょう。
手間と時間、費用といった膨大なコストをかけて始める以上、失敗して多大なダメージを被るのは避けたいところです。
リスクを避けて期待通りの結果を得るためにも、
その道に詳しい実績豊富な専門家のサポートを受けたほうが良いでしょう。
飲食店コンサルは、飲食店経営におけるさまざまな経験、ノウハウを持っています。
それらを活かしてサポートしてもらえるため、効率的かつ成功する可能性も高まるのです。
■飲食店コンサルの仕事内容は大きく分けると3つ
そもそも飲食店コンサルとは、飲食店経営における業績アップを目指し、
さまざまな提案や施策を実行する専門家のこと。
店舗に利益をもたらすことが、仕事のゴールとなります。
個人から大手企業まで数多くのコンサル会社が存在しており、会社によってサービス内容や得意領域も変わってくるのが特徴です。
今回は、「WEBコンサル」「経営コンサル」「プレイングコンサル」の大きく3つに分け、仕事内容をご紹介します。
WEBコンサル
WEBコンサルは、
店舗のオンラインプレゼンスを向上させるための戦略を提案、実行するのが主な仕事です。
飲食店では主に、グルメサイトや自店のホームページなどの編集、SEO、MEO対策、そしてWEB広告の活用などによって、WEBからの集客を高めることに特化しています。
特に客足が伸び悩んでいる飲食店におすすめのコンサルです。
経営コンサル
お店の運営や集客など、全面的にサポートするのが経営コンサルです。
集客だけでなく店舗運営にも積極的に参加し、収益性向上のためのコスト削減や効率改善も提案します。仕事が多岐にわたるため、開店サポートをはじめ、人材育成、商品開発などにも精通しているところを選ぶのがおすすめです。
既存店を一から見直したい、新店を考えているという店舗には、必須ともいえるコンサルでしょう。
プレイングコンサル
プレイングコンサルは、実際に店舗に入りオペレーションの改善を行います。
社員やアルバイトの教育に重点を置き、プロの指導を通じて店舗の質を向上させます。
オープンしたばかりの店舗や、新人教育に悩んでいる店舗に特に効果を発揮するでしょう。
■ これで失敗しない!コンサル会社を選ぶための5つのポイント
コンサル会社を実際に導入したいと思ったとき、次にぶつかる壁は「どうやって選べば良いのか問題」です。
世の中には、数多くの飲食店コンサル会社があります。会社ごとにサービス内容や費用が異なり、初めての依頼ならなおさら、どこが良いのか悩むことでしょう。
コンサル会社選びで失敗しないため、次の4つのポイントをチェックしてみてください。
1.自店舗の業態に合ったところを選ぶ
ひと口に飲食店といっても、カフェや居酒屋、テイクアウト専門店など業態はさまざまです。
店舗の課題をうまく見つけ出し、効果的な改善策を打ち出してもらうためには、その業態に詳しいコンサル会社に依頼することが欠かせません。
過去の実績などを確認し、自社の業態に豊富な経験を持つところを選びましょう。
ただし、どれほど経験豊富でも、直接やり取りするコンサルタントとうまく意思疎通ができなければ、お互いに満足いく結果が得られない可能性もあります。
業態以外にも、「話しやすいか」「信頼できるか」といった、人間的な部分で自社に合うかどうかも確認しておきましょう。
2.実績をしっかり公開しているところを選ぶ
飲食店コンサルは、医師や弁護士のように特定の国家資格がなければなれない職業ではありません。
認定資格はあるものの、実は「飲食店コンサルタントです」と名乗ってしまえば誰でもできてしまう仕事なのです。
実力のないコンサル会社を選んでしまえば、店舗の課題改善は期待できず、お金を無駄にしてしまう可能性が高いでしょう。
このため、コンサル会社の実力を事前に見極めることが非常に重要になります。
コンサル会社を選ぶときは、必ず支援してきた店舗名やその数、具体的な成果などの実績を確認しましょう。
ホームページなどで過去の実績を詳細なデータとともに公開しているところや、飲食店仲間から評判の良いところなどを選ぶのがおすすめです。
3.手を動かしてくれるところを選ぶ
店舗の課題を改善するには、改善策の提案だけでなく実行、その後の運用と検証などさまざまな工程が必要です。
本来の飲食店経営業務もこなしながらこれらを行っていくのは、経営側や現場スタッフにとってかなりの負担になります。
飲食店コンサル会社は提案だけでなく、実行・運用支援まで積極的に行ってくれる、いわゆる「手を動かしてくれるところ」を選ぶのがおすすめです。
たとえば、オンラインを活用した集客を行うのであればWEBサイトの作成や広告出稿、その後の運用管理までトータルサポートが可能なところに依頼すれば一貫性が出るので失敗を避けやすく、うまく軌道に乗せられるでしょう。
「手を動かさない」会社に依頼すると現状分析と改善策のサポートだけ渡され、自力で実行・検証などをしなければなりません。
特に初めてのコンサル利用の場合、これで結果を出すのは非常に難しいので注意が必要です。
4.数字で明解に説明してくれるところを選ぶ
飲食店コンサルを利用する最終的な目的は、課題を解決して売上を伸ばすことです。そのためには、できるだけ具体的に数字で説明してくれる会社を選ぶようにしましょう。
「いつまでに」「どれくらいの予算で」「何をすると」「どれくらいの利益が期待できる」のか、明確に作戦を立てられる会社であれば、コンサルが成功する可能性が上がります。
論理的に分析と予測ができる会社なら、仮に途中で問題が起きたとしても理由を的確に分析し、うまく軌道修正できるでしょう。
また、客観的な数字を提示されることで、飲食店側もコンサルの効果や理由を納得しやすくなり、より安心して任せられるというメリットもあります。
5.費用相場をしっかり比べて妥当なところを選ぶ
店舗の課題解決に効果的な飲食店コンサルですが、やはり気になるのは費用です。
店舗に必要なサービスは個々のケースで大きく異なるため、費用にはかなり幅があります。
コンサルを行うのが個人か企業か、企業であればその規模、さらに依頼範囲などによっても変わり料金は一概にはいえません。
ただ、大まかな相場でいうと、単発のコンサルなら1時間1万円からといった時間単位の料金設定からあり、長期間並走する本格的な顧問契約であれば、1カ月10~40万円ほどかかることもあります。
コンサル費用と成果はイコールではないで、コストパフォーマンスなども含めて、妥当かどうか検討しましょう。
具体的な費用は見積もりの時点で出されるので、何社か見比べて決めるのもおすすめです。
■ コンサルの依頼~取り組みまでの一般的な流れ
最後に、コンサル会社へ実際に依頼し、その後の取り組みまでの流れをご紹介します。ある程度のスケジュールを把握しておくと、依頼のタイミングなどの参考にもなるのでチェックしておきましょう。
1.コンサル会社を見つけ問い合わせ
コンサル会社は自社のホームページなどを持っているところがほとんどなので、
ネットで検索をかければ、すぐに複数の飲食店コンサル会社が見つかるでしょう。
まずは先ほどご紹介したコンサル会社の選び方を参考に、ホームページの情報をチェックしてみてください。
気になるところが見つかれば、問い合わせフォームや電話などで見積依頼をかけてみましょう。
2.コンサル会社からのヒアリング
問い合わせ後、コンサル会社からヒアリングの連絡が来ます。
店舗の状況や取り扱っているメニュー、スタッフの数といった現状分析に必要な情報を聞かれますので、取り繕うことなくありのままを答えましょう。
また、疑問点や不明点は質問し、不安を解消しておくことも重要です。
このヒアリングで注意したいのは、コンサル会社によって料金が発生する場合もあるということ。
正式に依頼することで無料になるというケースなどさまざまなので、
ヒアリング料金の有無は最初に明確にしておきましょう。
3.見積もりに納得したら契約
ヒアリングを元にコンサル会社が店舗の課題を分析し、改善提案などを考えます。
その施策に合った料金の見積もりが出されるので、納得できる内容か確認してください。
ここでも疑問点や不明点がないようにして、問題がなければ正式に依頼をして契約書を交わします。
4.コンサルタントによる分析・提案・改善・検証
その後、提案された改善策を実行しながらコンサル会社とともにモニタリングを続けます。改善策はすぐに結果が出ないことも多いため、長期間の付き合いになるケースも珍しくありません。
会社により異なりますが、このように分析と提案・改善、検証などを繰り返しながら、利益を上げられる仕組みを作っていくのがコンサルの大まかな流れです。
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そして、月商200万円アップ、送客数600人増、利益率が5%から10%に改善など、
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