飲食店コンサルタントになるには?資格・未経験からのルート、年収相場とキャリアプラン
お店の客数を増やしたい。売上を伸ばしたい。新しいメニューを考えたい。
そんな飲食店オーナーの悩みに、一緒に答えを出していくのが飲食店コンサルタントの仕事です。
この記事は、飲食店に特化したWEB集客のコンサルティング会社である株式会社STABBLEが書いています。一般論だけでなく、私たちが社内で実際に使っている評価の項目や研修の中身、仕事の道具まで開示しながら、「なるには」に答えます。
STABBLEでは、飲食店のWEB集客を担うコンサルタントを通年で募集しています。仕事内容や待遇は飲食コンサルタント求人(採用情報)をご覧ください。
この記事の結論
- 資格は要りません。 飲食店コンサルタントになるための必須資格はありません。問われるのは、店の数字を読んで、打ち手をオーナーに説明し、実行までやり切れるかです
- ルートは3つです。 ①コンサル会社に就職・転職する、②飲食企業の店長・SV・本部で経験を積む、③独立する。未経験から入れるのは、ほぼ①です
- 年収は「担当する店の数 × 契約の続く長さ」で決まります。 相場の数字より、その会社が何を評価して給与を決めているかを見てください
飲食店コンサルタント(フードコンサルタント)とは?
飲食店コンサルタントは、飲食店の経営課題を見つけ、解決策を提案し、実行まで支援する仕事です。「フードコンサルタント」「飲食コンサル」と呼ばれることもあります。
飲食コンサルタントの仕事内容
大きく分けると、次の4つの領域があります。
| 領域 | 主な仕事 |
|---|---|
| 集客戦略 | グルメサイトや自店のホームページの編集、SEO、MEO(Googleマップ)対策、WEB広告の運用などで、WEBからの集客を高める |
| 店舗運営の効率化 | スタッフ教育、シフト管理、在庫管理など、店舗運営を改善して効率を上げる |
| メニュー開発 | 食材の選定から価格設定まで。トレンドを踏まえた提案や、原価計算による収益性の改善も含む |
| 店舗デザイン・開業支援 | 内装や外装、ブランディングなど、お店の魅力を引き出す助言。新店舗の開業を手伝うこともある |
「総合型」と「特化型」がある
4つの領域をまとめて見る総合型と、どれか1つを深く担う特化型があります。
STABBLEは、このうち集客に特化した型です。Googleビジネスプロフィール、Google広告、グルメサイト、SNSを使って、店に来るお客様を増やすことを担います。求人を見るときは、その会社がどちらの型か、特化型なら何に特化しているかを最初に確かめてください。1日の仕事の中身がまるで違います。
資格の「フードコンサルタント」との違い
「フードコンサルタント」という名前の民間資格もあります。ただし、これは資格の名前であって、持っていないと名乗れない職業ではありません。資格については後の章で整理します。
飲食店コンサルタントになる3つのルート
①コンサル会社に就職・転職する(未経験はここから)
飲食に特化したコンサル会社に入り、先輩の下で実務を覚えるルートです。未経験から目指すなら、現実的にはこれ一択です。
入社後は、先輩コンサルタントの補佐から始まります。業界の知識と業務の流れを覚え、データの読み方を身につけ、提案書をつくり、クライアントとの打ち合わせに同席する。そうして担当を持つまでに育っていきます。
②飲食企業の店長・SV・本部で経験を積む
飲食チェーンの店長やスーパーバイザー(SV)、本部の経営企画や販促で経験を積むルートです。「現場を知っている」ことは、コンサルタントになったときの大きな武器になります。社内コンサルタントとして複数店舗を見る立場は、仕事の中身がコンサルとほぼ同じです。
③独立する
経験を積んでから、フリーランスや自分の会社として独立するルートです。報酬の形は、主に次の3つです。
- 月額の顧問契約: 毎月決まった額で、継続して支援する
- スポット(単発)契約: 開業支援やメニュー開発など、1つの案件ごとに受ける
- 成果報酬: 売上の伸びなどに応じて受け取る
独立すると、営業も契約も自分でやることになります。いきなり独立するより、①や②で実績と人脈をつくってからが一般的です。
未経験から飲食店コンサルタントになれる?
なれます。ただし、入社した会社の育て方しだいで、伸び方が大きく変わります。
前職別に、活きる経験
STABBLEの求人で「優遇」としている経験から、どんな前職が活きるかを整理しました。
| 前職 | そのまま活きること |
|---|---|
| 飲食店の店長・運営 | オーナーの悩みが分かる。現場で実行できる提案かどうかを判断できる |
| グルメサイトなどの広告営業 | 媒体の仕組みと、飲食店への提案の型を知っている |
| 広告代理店・事業会社のWEBマーケティング | 広告運用、数字の分析、サイト改善の知識がそのまま使える |
| 法人営業・新規開拓 | 提案して、合意を取り、前に進める力。担当を持ってから効く |
| IT・エンジニア | 社内のシステムや自動化の道具を使いこなせる |
実際に、IT企業で営業をしていた社員が転職して、飲食店のWEBコンサルタントとして働いています(AM営業 H.Kさんのインタビュー)。
STABBLEでは、半年かけて育てる
STABBLEでは、入社後の約半年を研修にあてています。
- OJT: 先輩の案件に入り、実務の中で覚える
- カリキュラム: 飲食業界に特化したWEBコンサルティングの基礎を、順番に学ぶ
- 定期的な面談: つまずいている所を、早めに一緒に直す
研修を終えたら、適性と志向に応じて、営業チームかクリエイティブチームに配属します。
売り物そのものを知りに行く
集客の話をするには、店が何を売っているのかを知っている必要があります。
STABBLEは自社でも飲食店(モルゲン事業部)を運営しており、その運営データを提案の材料にしています。また、取引先のご紹介で、コンサルティング事業部と飲食事業部の社員が奈良の酒蔵を訪ねたこともあります(「理想に全振りする」一流の哲学に触れた2日間)。
飲食店コンサルタントに資格は必要?
必須の資格はありません。役に立つ資格を挙げるなら、次のあたりです。
| 資格 | 種類 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 中小企業診断士 | 国家資格 | 経営全般を診断する力を体系的に身につけたい人。難易度は高い |
| フードコーディネーター | 民間資格 | メニュー開発や食の企画に強くなりたい人 |
| フードコンサルタントなど、飲食店経営の民間資格 | 民間資格 | 飲食店の経営と運営の基礎を短期間で押さえたい人 |
| 調理師 | 国家資格 | 厨房の目線で、メニューや原価の提案をしたい人 |
ただ、実務で差がつくのは資格より、店の数字を読んで改善策を説明できるかです。資格の勉強から入るより、飲食店の現場やWEB集客の実務に早く触れるほうが近道です。
飲食店コンサルタントに必要なスキル
どんなスキルが要るかは、評価の項目を見るといちばんよく分かります。
STABBLEは、コンサルティング事業部のための評価システム「Migiude(ミギウデ)」を自社で開発しています。名前は、事業部の価値観「オーナーの右腕になる」から取りました。営業職の評価は、次の2つの軸でできています。
定性(マインドと業務スキル)
| 評価項目 | 見ていること |
|---|---|
| オーナーマインド | オーナーと同じ目線で、店の成功を自分ごととして考えられるか |
| 課題解決力 | 店の問題を見つけ、筋のよい解決策を出せるか |
| 業務の習熟度・スピード・ツールの活用度 | 社内の道具を使いこなし、速く正確に回せるか |
定量(実績)
| 評価項目 | 見ていること |
|---|---|
| 個人売上 | 担当する店から、どれだけの売上をつくっているか |
| 顧客数 | 何店を担当しているか |
| 平均契約期間 | 契約がどれだけ長く続いているか。成果が出ていなければ続かない |
| 新規アポ件数 | 新しい店との接点をどれだけつくっているか |
評価は4ヶ月ごとで、本人の自己評価とリーダーの評価を並べて見ます。2つの差は、1on1で認識のずれを話し合う材料にします。自己評価は給与には使いません。
この評価項目を一般的な言葉に言い換えると、飲食店コンサルタントに必要なスキルは次の4つです。
業界知識
飲食のトレンド、食材や調理の基礎、原価計算やシフト管理といった運営のノウハウ。食品衛生法など、店の運営に関わる法規制も押さえておきます。
数字を読む力(データ分析)
表示回数、クリック、予約、来店。どこで数字が落ちているかを見つけて、理由を説明できること。STABBLEの社内ツールは、担当店ごとに直近30日とその前の30日を比べ、広告の獲得単価(CPA)やクリック単価(CPC)が悪化した店を知らせます。ツールは異変に気づくまでを手伝い、原因を考えるのは人です。
マーケティングの実務
MEO(Googleマップ)対策、Google広告、グルメサイト、Instagramなど、集客の手段ごとの仕組みと打ち手を知っていること。
コミュニケーション力
自分の考えを分かりやすく伝え、相手の本当の悩みを聞き出し、オーナーの信頼を得る力です。どれだけ正しい提案も、オーナーが納得しなければ実行されません。
WEB集客型の飲食店コンサルタントの1ヶ月
STABBLEの営業職(AM)を例に、1ヶ月の仕事の流れを紹介します。
- 数字を見る: 担当店のGoogle広告やGoogleビジネスプロフィールの数字を確認する。社内ツールが、悪化している店を先に知らせる
- 課題を絞る: どこで落ちているか → なぜか → 何が原因か → 金額にしていくらの損か、の順で課題を特定する。提案レポートも、この順で組み立てる
- 打ち手を決める: 広告の見出しは、店の最新メニューをもとにAIが候補を出す。ただし、どれを使うかは人が選んで直す。配信される見出しは、必ず人が決めている
- オーナーと話す: 月に一度、オーナーとの打ち合わせで結果を振り返り、次の一手を提案する
- 実行を見届ける: 社内のクリエイティブチームと連携して、ページの編集や写真・動画を仕上げる
AIや自動化の道具は増えていますが、「何をやるか」を決めてオーナーに説明するのは人の仕事です。
飲食コンサルタントの年収は?
年収の相場
業界の一般的な目安は、次のとおりです。
| 段階 | 年収の目安 |
|---|---|
| 初心者 | 300–400万円程度 |
| 中堅 | 500–700万円程度 |
| プロフェッショナル | 800万円以上も可能 |
会社の規模や、総合型か特化型か、独立しているかどうかで、幅は大きく変わります。
年収は何で決まるのか
年収の相場を眺めるより、その会社が何を評価して給与を決めているかを見るほうが役に立ちます。
コンサルティングは、クライアントが払う料金が会社の売上になる仕事です。上で書いた月額の顧問契約が中心の会社なら、年収はおおむね次の掛け算で決まります。
- 担当する店の数
- 1店あたりの契約単価
- 契約が続く長さ
STABBLEの評価項目に「個人売上」「顧客数」「平均契約期間」が入っているのは、このためです。成果が出ればオーナーは契約を続けます。店の成果が、そのまま年収に返ってくる仕組みです。
求人を見るときに確かめたいこと
- 固定残業代が何時間分含まれているか
- 例として載っている年収が、どの役職・何年目の人のものか
- インセンティブや賞与が、どういう条件で、いつ支払われるか
- 昇給の条件が、入社前に説明されるか
STABBLEでの将来設計
給与・昇給の条件など、最新の募集要項は飲食コンサルタント求人(採用情報)をご覧ください。
入社後のキャリアプラン
STABBLEのコンサルティング事業部には、3つの段階があります。段階が上がるほど、評価される中身が「自分の成果」から「チームと会社の成果」に変わります。
| 段階 | 主な役割 | 評価される中身の例 |
|---|---|---|
| メンバー(営業・クリエイティブ) | 担当店の成果を出す | 個人売上、顧客数、平均契約期間、課題解決力 |
| リーダー | チームの成果を出し、人を育てる | チーム売上の達成率、改善案の採用数、メンバーへのサポート、心理的安全性 |
| 事業部長 | 事業の仕組みと、次の利益の柱をつくる | 新たな利益軸の創出、KPIとインセンティブの設計、グループ売上の達成率 |
昇給の条件は、各段階の中でさらに5つのレベルに分かれています。自分が今どこにいて、次に何が必要かは、評価システム上で本人に見えています。
年功序列はありません。役員への登用も、新規事業の立ち上げも、年次ではなく成果で決まります。
飲食コンサルタントのやりがいと大変さ
やりがい
飲食店を成功に導く喜びを、オーナーと共有できる
自分の提案が形になり、店の売上や来店数が伸びるのを目の前で見られます。オーナーが人生を賭けている店の、意思決定の場にいられる仕事です。
多様な店に関われる
高級レストランから居酒屋まで、業態も地域もさまざまな店に関わるので、経験の幅が広がります。
大変さ
成果を求められる
オーナーは売上の改善を期待して、お金を払っています。結果が出なければ、契約は続きません。
学び続ける必要がある
食のトレンドも、GoogleやSNSの仕組みも、常に変わります。先月通用した打ち手が、今月は通用しないことがあります。
外部の環境に左右される
景気、物価、近くに競合店ができること。店の努力だけではどうにもならない変化の中で、答えを探し続ける仕事です。
飲食店コンサルタントに向いている人
STABBLEが応募の条件にしているのは、次のような人です。経験より、考え方を見ています。
- 受け身ではなく、積極性がある人
- 失敗を「データ」として捉え、なぜダメだったかを論理的に分析できる人
- 分析した結果を説明し、相手の理解を得たうえで前に進められる人
- 「作業」ではなく「思考」に時間を使いたい人
よくある質問
飲食業界の経験がなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。業界の経験者のほうが立ち上がりは早いですが、半年の研修で基礎から学べます。IT企業の営業から転職した社員もいます。
資格の勉強はしておいたほうがいいですか?
必須ではありません。入社前にやるなら、資格より、身近な飲食店のGoogleマップの情報や口コミを見て「自分ならどう直すか」を考えてみるほうが、実務に近い練習になります。
AIに仕事を奪われませんか?
STABBLEでは、AIを使いこなす側に立つことを前提にしています。作業はAIやシステムに手伝わせ、人は考えることと、オーナーと向き合うことに時間を使います。
飲食店コンサルタントになりたいなら、STABBLEへ
コンサルタントは、医者や弁護士のように資格が要る仕事ではありません。名乗れば、今日から誰でもコンサルタントです。
だからこそ、必要とされ続けるコンサルタントになるのは難しい。成果を出し続けなければ、契約は続かないからです。
それでも飲食店コンサルタントに興味があるなら、STABBLEで、オーナーの右腕を一緒に目指しませんか。
STABBLEで働く人を知る
- AM営業 H.Kさんのインタビュー
- 過去のインタビュー:AMチームリーダーに聞く(2025年12月)/事業部長に聞く(2024年9月)/AMスペシャリスト(営業職)に聞く(2024年9月)