店舗経営者にとって喉から手が出るほど欲しいもの、それは「リピーター」ですよね?
定期的にお店を利用してくれるリピーターは、お店のサービスに満足しつつ、
安定的な売上を担保してくれて、さらには口コミでの広告宣伝も担ってくれる、
お店にとって非常にありがたい存在です。
しかしながら多くの経営者が、
「リピーターが増えなくて広告費が一向に削減できない」
という悩みを常に抱えながら店を営んでいます。
リピーターを増やして「名店」の仲間入りをするには、どのような考え方やツールが必要なのでしょうか?
この記事で、大きく3つのポイントを解説していきます。
1.飲食店にはリピーターが重要!その理由とは?
まずは原点に立ち返り、なぜリピーターが重要なのかを考えてみましょう。
新規顧客の獲得は大変
客数を伸ばすための主な方法としては、「新規顧客」と「リピーター」の獲得が挙げられます。
「新規顧客なら、広告費をちょっと増やせばなんとかなる」と思った方、マーケティング用語
「1:5の法則」
をご存じでしょうか?
これは、「新規顧客の獲得には、既存顧客の5倍のコストが必要」という意味です。
新規顧客を獲得するためには、チラシを配布したり、クーポンを作ったりと、広告費をかけて露出を増やすことが必要になり、コストがかかるのが難点。
しかも、それが必ず集客につながるという保証もありません。
その点一度リピーターになってくれたお客様は、広告費をかけずとも店へ再訪してくれる確率が高く、コスパ良く集客を伸ばせる可能性を秘めています。
確かに新規顧客の獲得も大事ですが、利益率を重視すれば、リピーターの獲得を優先した方が効率的だということがわかります。
安定した売り上げを獲得しやすい
最近ではSNSなどの普及により、有名人やメディアに取り上げられ一躍有名になる飲食店もあります。
そんなチャンス恵まれればその瞬間はトレンドとなり、新規顧客を獲得して売り上げを伸ばせるでしょう。
ただ、残念ながらトレンドは移り変わっていくもの。そこからリピーターを獲得しないと、トレンドの終了と同時に売り上げも下がっていくのが成れの果てです。
無理にトレンドに乗らずとも、しっかりリピーターを確保していれば日々の安定した売り上げにつながります。
「〇〇さんは金曜日に来る」、「〇〇さんは必ず頼むメニューがある」などがわかれば、来客数や売り上げの予想がしやすくなりますよね。
2回目の来店をしてくれたお客様を大切にし、さらにリピート率を高めていくことで、店はトレンドに左右されない強固な存在となるでしょう。
新規顧客につながる可能性を秘めている
一から新規顧客の獲得を狙うとなると、新しい策を練ったりコストもかかったりと大変。
しかし、リピーターのお客様がいれば、自然と新規顧客も増えるという現象に出くわすことがあります。
例えば、仲の良い友人との食事やハズしたくないデートの店選びの際、頭に浮かぶのは自分がお気に入りの店。つまり、リピートしているお店です。
利用シーンに合っているなら、新規顧客を連れて店へ再訪してくれるでしょう。
そこで新規のお客様の心をつかめばリピーターになってもらえ、再び新規顧客の獲得へとつながる……という、好循環が誕生します。
また、実際に新規顧客を連れて来ることはなくても、お気に入りのお店は自慢したいものです。
口コミサイトやSNSなどに良い感想を書いておすすめしてもらえれば、コスト不要で宣伝することができ、勝手に新規顧客獲得につながります。
リピーターを増やすことで、同時に新規顧客の獲得も狙っていけるということです。
2.飲食店のリピーターを増やす3原則
それでは実際に、飲食店のリピーターを増やすためにはどうしたら良いのでしょうか?これだけは押さえたい3原則をご紹介します。
満足度の式を理解する
リピーターを得るために最も意識しなければいけないことは、
「お客さんの満足度が高いかどうか?」です。
当然のことですが、来店した際にそこでの体験に満足できなければ、そのお店に再訪する理由は薄くなってしまいますよね?
お客さんの満足度がどれくらいなのか、分析する上で必要なのが、↓こちらの満足度の式です。
顧客満足度 = 利用した時の実感値 - 利用する前の期待値
つまり、お客さんの満足度を高くするためには、
来店した時の実感値を下げすぎても、
来店する前の期待値を上げすぎてもダメ、ということになります。お客様の満足度を保つためには、次の3つが重要です。
・店舗のサービスの質を高水準に保つ
「実感値を下げない」というのはそのまま、店舗のサービスの質(料理・雰囲気・接客・キャンペーンなど)を高い状態で保つということ。
食材や接客対応にこだわり、いつ来店しても同じサービスの質を保ちましょう。
また、お客様アンケートやWeb上の口コミなどから、サービスの改善点を見つけ、質を高めていくことも重要です。
・適切な値段設定をする
値段設定も期待値を決定づける要素の一つです。
その料理で、金額以上の味や価値を提供できているかどうかも、しっかりチェックしましょう。
・期待値を上げすぎないことも重要
そして気を付けなければならないのが、「期待値を上げすぎない」こと。
誇大広告や実物と違いすぎる写真で宣伝すると、実際の体験がそれを下回り、結果的にお客様の満足度は低いものになってしまいます。
正しい宣伝方法で、お客様をがっかりさせないようにしましょう。
「ピーク・エンド」の法則を理解する
「ピーク・エンドの法則」とは、人は自分がした体験について、最も感情が動いたとき(ピーク)と、終わったとき(エンド)の記憶を参考にして評価を下す、というもの。
例えば映画を見てその感想を話すとき、多くの人は、最も印象的だったシーン(ピーク)とその映画の結末(エンド)を参考にして話しますよね?
何事もピークとエンドが最重要ということです。
それではこれを、飲食店に置き換えて考えてみましょう。
飲食店でのピークとエンドとは?
【最も感情が動くタイミング(ピーク)】
⇒入店時の雰囲気、目当ての料理が出てきたとき、一口目を食べたとき、など。
【体験が終わるタイミング(エンド)】
⇒お会計をして、退店するまで。
これらのタイミングをどう演出するかによって、
そのお店の評価の良し悪しが大きく左右される、と言っても過言ではありません。
ピーク・エンドの法則を意識した店作りのアイデア
・入店時の元気な挨拶や居心地の良い雰囲気、香りへのこだわり
・メイン料理の提供の仕方、一口目のインパクト
・スムーズで便利なお会計
・退店時のお見送りや、飴玉などのちょっとしたサービス
各ポイントにこのようなこだわりをもったお店作りをすることで、自然とお客様の評価は高まり、「また利用したい」というリピーターを増やすことができるでしょう。
直接コミュニケーションが取れるツールを用意する
インターネットにさまざまなコミュニケーションツールが溢れるようになった現代。
個々のお客様と直接コミュニケーションをとることで、リピーター獲得につなげることもできます。
有効な3つのツールを紹介するので、ぜひ取り入れてみましょう。
X(旧Twitter)
来店してもらった方にお店アカウントのフォローをしてもらうことで、その後のキャンペーン情報の配信、新メニューのPRなど、リピーター向け情報を流しやすくなるのが魅力。
また、ダイレクトメッセージなど手軽な手段での予約受付もできるので、リピーターとのコミュニケーションツールとして有効活用できます。
LINE公式アカウント
店舗アカウントを作り友達登録してもらうことで、トークでの直接のやり取りやクーポンPRが効果的にできるようになります。
また、トーク画面のリッチメニューを充実させると、予約受付や店内でのモバイルオーダー、テイクアウトの注文受付など便利な機能仕様が可能に。
リピーターにとっても便利なツールとなります。
Googleマイビジネス
Twitterと同様に、投稿機能で新メニューやキャンペーン、クーポンのPRが可能。
さらに過去に利用した方が書いてくれた口コミに返信することで、既存客とのやり取りの一端を新規の方に見せることができ、オーナーの人柄やキャラクターを想像してもらいやすくなります。
お店の雰囲気をよりリアルに近い形で想像したまま来店してもらえるため、期待値との誤差が生まれにくく、リピート率を高めてくれる要素になるでしょう。
3.お客様がリピートしない理由をチェック
一度来店していただいたお客様が、次回も訪問しない、したいと思えない理由は、次のようなものが挙げられます。
・スタッフの接客への不満
・メニューや料理、価格への不満
・店内が不衛生、設備や雰囲気が良くない
・利便性が悪い
・ポイントやクーポンなど、お得になるツールがない
・ほかの店の方が良いと判断した
・何となくリピートしない
料理がおいしい、コスパが良いなど優れている点があっても、店に対して不満を抱けばリピートの確立は下がってしまいます。
そのため、お客様が不満に思うであろう点を、一つひとつ改善する必要があるでしょう。
ここで先ほどのリピーターを増やす3原則を思い出し、それぞれの改善策を見てみましょう。
お客様の身近な不満は満足度の式に当てはめる
料理がおいしくない、価格が高い、スタッフの接客が悪い、店が汚い……など、店へ不満が出る場合は、店を利用したときの実感値が利用する前の期待値を下回った証拠です。
店舗のサービスの質を見直し、向上を図りましょう。
また、SNSやグルメサイトなどで、店の雰囲気や料理の写真などを誇張しすぎていないかもチェックしてみてください。
店が印象に残らないのはピークとエンドがないから
飲食店をリピートしない理由で意外なのが、「何となく」や「忘れていた」というものです。
一度行った店であることを忘れて、料理を食べた頃に「そういえばここ2度目かも」なんて経験はありませんか?
店に対して悪い印象はないものの、とりわけ良い印象もない場合、再訪の期待は薄いでしょう。
店を印象深くするためには、やはりピーク・エンドの法則が必要です。
お客様の感情を揺さぶり、退店のその瞬間まで寄り添うことで、忘れられない店となります。
また、競合店と比較したときも優位に立て、どちらか迷ったときに選ばれる店になれれば、リピーターの数は増えるでしょう。
店側で対処しにくい不満はコミュニケーションツールを活用
通うのには利便性が悪いというような、店側では対処しにくい不満は、SNSなどのコミュニケーションツールを上手に使いましょう。
新メニューやお得情報などを発信することで、「ちょっと遠いけど行こうかな」という気持ちになってもらえます。
また、ポイントやクーポンなどの発行も有効です。
ちょっと足が遠のきがちな方へ、積極的にアピールすることで、リピート頻度を上げることもできるでしょう。
飲食店の集客はSTABBLEにお任せを!
STABBLEはWEB広告やグルメサイトの運用に特化し、
来客数増加をミッションとした飲食店専門コンサルティングチームです。
サービス開始から10年以上が経ち、
通算300店舗以上の飲食店WEB集客を担当してきています。
そして、月商200万円アップ、送客数600人増、利益率が5%から10%に改善など、
納得の成果と数値を出しながらクライアントの悩みと真摯に向き合ってきました。
さらに、経験と知見を深めるため、自社運営の居酒屋『モルゲン』もオープン!
現在五反田と池袋に店舗を展開し、どちらも順調に来客数、売上を伸ばしています。
この実体験をもとに店舗コンセプトの検討、店舗用物件探し、料理・メニュー開発など、
机上の空論ではない現実的な提案が可能です。
実績に基づいた、居酒屋経営のノウハウや利益を出すためのテクニックを提案させてください。
「少し興味が湧いた」「話だけでも聞いてみたい」という軽い気持ちでも大歓迎。
無料相談ができますので、下記のフォームからぜひご相談ください。